いぶき94号からは、岩瀬たけし議員の一般質問を取り上げます。
岩瀬たけし
「マイノリティが住みやすい社会は誰にとっても住みやすい!」
年に一度の一般質問、どんなテーマでも扱うことができる貴重な機会です。
議員になってずっと訴えてきたのは、「マイノリティが住みやすい社会こそ誰にとっても住みやすい社会」という信念でした。
性的マイノリティーの権利を訴える中で、選挙の時には「気持ち悪いんだよ!」などと罵声を浴びることもありました。しかし、当事者の方が「私はレズビアンです。レインボーのタスキを付けて話している姿に嬉しくて声をかけてしまいました。」と涙ながらに仰ってくれたこともありました。
だからこそ、今回は性的マイノリティ、外国籍住民(ヘイトスピーチ)、子どもの性教育、などをテーマに取り上げました。
その中から、性的マイノリティに関する訴えをご紹介します。
主張1. 練馬区でもパートナーシップ制度を導入すべき!
これまでも練馬区でのパートナーシップ制度の導入を訴えてきました。しかしそのたびに「現実的な効果が不明」としてを区は拒否してきました。パートナーシップ制度はただ、愛する人の手術に家族として立ち会いたい、などの当たり前のことを行政に認めて欲しい、それだけのことです。誰かの権利をおかすわけではなく、たくさんのお金がかかるわけでもありません。
パートナーシップ制度は全国の自治体にも広がっていて、現在は20 以上の自治体で導入されています。そんな中にあっても区の「効果が不明」という考えは変わっていないのでしょうか?
<区の回答>
パートナーシップ制度を導入したものの利用する方が少ない、対応する事業が少ないなどと導入した自治体からは聞いています。ですので、現実的な効果は不明であるという認識は変わっていませんし、制度の導入は考えていません。
主張2. 練馬区の小中学校に一人も性的マイノリティがいないなんてありえない!区として丁寧に対応すべき
区内の小中学校に在籍する性的マイノリティの児童、生徒の数について、区の認識では学校には一人もいないという回
答でした。どんな社会にも最低で5%から8%はいるといわれているのに、区内の学校に一人もいないということはあり
えないのではないでしょうか? 近年、中学校の制服で性別に関わらずスカート、スラックスを選択できる動きが広まって
います。中野区と世田谷区では全ての中学校で、理由を問わず着用を選択できるようになっています。練馬区でも同様の
対応を図るべきです。
<区の回答>
性的マイノリティの児童生徒が小中学校に在籍している可能性については承知しています。学校へのはたらきかけなど
は各校の実情を踏まえて対応します。
岩瀬の意見
区はパートナーシップ制度について「現実的な効果がない」と答えていますが、あまりに当事者の思いを軽んじているも
のです。この制度は当事者にとって心理的にも大きな意義を持つものです。また、性的マイノリティの児童生徒は現実に存
在しているのです。区は性的マイノリティの存在に目を背けるのではなく、積極的に向き合うべきです。ぜひ今後も議会で
訴えていきたいと思います。